ジュラシックワールド2後編
どうも、ジュラシックワールド2鑑賞から2日経ってもう一回観てもいいかもと思ってきたガラハッド小林です。
この映画に個人的に期待していたのは恐竜の描写、迫力、前シリーズへのオマージュであった。
結論から言うと期待していたものは全てあったように思える。
恐竜の描写はもちろんあった。ただマニアックな知識が潤されることはなく、あっ、新しい恐竜おるわ程度のものだったように思える。せっかくおそらくバリオニクスやカルノタウルス、カスモサウルスとおぼしき恐竜が新しく出ているのに紹介はなく、知識欲を満たすことはなかった。
迫力は期待以上だった。2Dで鑑賞したのだが4Dを体験したいと思う内容だったと思う。後半は特に恐竜映画というよりもホラー映画であったので4Dとの相性は抜群ではないだろうか。近年は映画がいろいろな様式で体験できて素晴らしいと思う。
最後のオマージュも程よく散りばめられていたように思う。ハモンド出しときゃええやろ的なやっつけではなく、きちんと愛のあるオマージュでよかったと思う。ジュラシックパーク1の厨房のシーンのオマージュなどは笑みすら覚える良い出来であった。また、マルコム博士も良い役で出ていて物語も締まってgoodであった。
輸血!?!?逃すんかい!など突っ込みどころは挙げ出すとキリがない。
頭使わん映画かーと思っていたらこの映画のテーマは遺伝子工学と責任感、倫理観でもあるからちょっと訳が分からなくなる。
頭空っぽ娯楽映画でええやんと思わんこともないが、それに重いテーマを合わせてくる二律背反アンビバレンスな感じも悪くないのか?
個人的にはあまり分からない。
評価は72点
ブルーレイを買うかと言われれば迷うレベルである。
クリスプラットは個人的に好きなので買うとは思うが…笑
ジュラシックワールド2 〜侏罗纪世界〜
みなさん、こんにちは
今週はジュラシックワールド2を観てきたので共有したいと思う。
ガラハッド小林は今作をいわゆるジュラシックパーク2 The lost worldのような作品になると考えていた。トリロジーの真ん中2作目は往々にしてクソなようにロストワールドはクソだった訳だが、今回も慣例に漏れないだろうと考えていた。
ある意味2作目がつまらないと言うことは仕方がないと思う。1作目で広げた世界観をそのまま維持し、(これだけでも難しい)パワーアップさせ(不必要なのに…)、ラストの3作目まで見所を置いておかなくてはならない(これが問題)。だから往々にして引き伸ばし焦らし映画で何も残らないことが多いと考える。
ハリウッド映画(他もそうだと思うが)は主人公すげー→苦難に遭遇→なんとか乗り越えスゲー!USA!USA!的展開が王道であるが、これをトリロジーに当てはめると、苦難に遭遇ゾーンがそのまま2作目にくるのでなかなか観てる方はしんどい。
STAR WARSのEP5もBACK TO THE FUTUREの2も苦難ゾーンが多くて子供時代にはあまり好きではなかった。
話を戻そう。
ガラハッド小林が今作に期待していたのは
恐竜の描写、迫力、オマージュである。
物語は恐竜の楽園と化したイスラヌブラ(イスラはスペイン語で島)の休火山が活動開始!アメリカでは恐竜を救い出すかそのまま見殺しにするかの討論が国家レベルでも行われていた。公聴会にはあのDrマルコムの姿。マルコムは恐竜に再び人間の手をかけるべきではないと主張し、その考えが受け入れられた。
一方、恐竜保護団体を立ち上げたクレアはカリフォルニア州に住む大富豪と財団の管理人に呼ばれ面会する。大富豪はハモンドの共同研究者で、恐竜たちを救い、新たな楽園を与えたいとクレアに相談しクレアは再びイスラヌブラに飛び立つことに。
ブルーも救いたいとのことで、のんびりとした生活を送っていたオーウェンも同行することになる。
しかしイスラヌブラでは保護目的ではなく商業目的の捕獲が繰り広げられる。だまされたと気づいた時には…
捕獲された恐竜はカリフォルニア州の大富豪宅に運ばれる。これは大富豪は知らず、全て財団の管理人が行なったことだったのだ。カリフォルニアで暴れ出す恐竜達。
秘密裏に続けられた開発で生まれた新種恐竜インドラプトル、謎の幼女、オーウェン達の運命は如何に!
つづく
HAN SOLOに浸る一日
みなさんこんばんは!久しぶりのガラハッド小林の聖杯探索の時間だ。
今日はハンソロに浸った一日を過ごしたからおすそ分けしよう。
今更ながらガラハッド小林はスターウォーズを見て育った。厳密に言うとスターウォーズ世代ではないが、なぜか幼少期からEP4-6のビデオ(!)を繰り返し見ていた。
そして、あれは小学生であったろうか。子供ながらにEP1の期待ハズレ感を残念に思った。ライトセーバーバトルは全6作の中でも秀逸であると思うが他がダメすぎた。
EP7以降の話はNG🙅♂️
話を戻そう。
EP7、8は個人的にはスターウォーズではなかったが、一昨年のローグワンは興奮してしまった。世界観がよく出ていてこれはいいと思った。
だからアメリカで酷評されていても、同じサイドストーリーである今作は少し楽しみにしていた。
オープニング、いきなり文字での説明が多すぎてガラハッド小林の頭は困惑。あ、これはダメな匂い。
席が悪かったのかスピーダーでのカーアクションが早すぎて目がついて行かない。
惑星コレリアを脱出するシーンくらいから帝国軍の香りが出てきてスターウォーズ感が増して行く。それに従い映画にやっと入り込めた。
そこからはなかなか楽しめた。
EP4で出てきた「ケッセルラン」の詳細な意味が語られたり、昔ゲームでやった「モー」が出てきたりスターウォーズをまあまあ好きな人にはすごく楽しめる内容であったように思える。ただ超ディープに好きな人からは不満続出であろう。オタクとはそう言うものなのだ。
そしてスターウォーズがわからない人にはイマイチな映画かもしれない。
興行収入的にはイマサンくらいであろうか。
総合的には75点でblulayは購入すると思う。
なぜあのキャラを最後に出したのか、はっきりいって不要である。
某DISNEYに買収されてからいろいろな規制が入ってメインストーリーに魅力がなくなったり、人種差別にうるさい世の中になったことでヒーローが女性、黒人を多目に使うわざとらしさに辟易としていた。もちろん女性、黒人が悪いのではないが、そういった概念はスターウォーズの中に適応しないでいただきたい。
なんなら主人公が人間(ハンソロはコレリア人)である必要はなくジャバやチューバッカなどのエイリアンであってもよい。究極的にはホモサピエンスが一切登場しなくてもよい。
EP7以降の「フォースは誰にでも」のスローガンは個人的にはEP4-6の神話的要素を排除しているようにしか思えない。
ギリシャ神話も突き詰めれば神の家族の話であるように、スターウォーズは家族の話であり神話なのである。スペースファンタジーオペラなのだ。
教徒からすれば、キリスト教やイスラム教と同じ宗教なのである。教祖は特別な才能があるから崇めるのである。
競争社会ではなく某歌のようにみんなが特別なオンリーワンという世の中になってきた。はっきり言って異常である。
誰でもフォースは差別には繋がらないかもしれないがはっきり言って魅力はない。最近の映画は本当に夢がない。世の中と同じように閉塞感が充満している。BACK TO THE FUTUREのような映画はできないものか。
また昔のように女性、黒人、差別、そういった俗っぽい話とは違う次元でも映画を作って欲しいと思う今日この頃である。
Ah, Veniceな休暇
ロケ地巡りと旅行が趣味なガラハッド小林であるが、休暇の行き先が決まったのでお伝えしたい。
行き先はキャセイパシフィック航空で行くイタリアはベネチアである。ガラハッド小林としてはベネチアは2回目であるが、何度行ってもいいと思わせてくれるであろう場所である。
再三再四お伝えしているが、ガラハッド小林はロケ地巡りが趣味である。
ベネチアが舞台となっている映画として挙げられる映画は、何と言ってもガラハッド小林オススメ映画、みなさんご存知"Indiana Jones and the last crusade" (インディージョーンズ最後の聖戦)である!
インディーが図書館(実際はサンバルナバ教会)の地下通路?カタコンベ?からマンホールを伝って地上へ出た時のah, veniceは是非真似をしたいセリフではないだろうか。
他に007 カジノロワイアルの最後のパート。美しいエヴァ・グリーン演じるヴァスパー・リンドとの甘く切ない悲しいシーンもベネチアが舞台である。
ガラハッド小林もダニエル・クレイグよろしく、ベネチアで仕事辞めますメールを送りたいところである。
また、ジョニーデップ、アンジェリーナジョリジョリ主演の"ツーリスト"はほぼ全編ベネチアが舞台であった。内容的にはお粗末で、なんてことないどんでん返し映画(内容は開始10分でなんとなくわかる。しかもそれが合っている)であるが、ベネチアが舞台であることでそういうことは気にならないくらい映像が美しい。
他にもベネチアが舞台の映画は数多くあり、調査してから向かいたい。
オススメスポットがあれば教えていただければありがたい。
以上ガラハッド小林からのご報告であった。
JOHN WICKな夜
JOHN WICK
あらすじ。
愛を知り、殺し屋家稼業を引退したジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)。しかしその幸せな生活も妻の病死によって幕を閉じる…。
悲嘆にくれる彼のもとにある日デイジーという名の犬が届けられる。
『あなたには車以外にも愛する何かが必要』と気遣った妻からの贈り物だった。
そんなある日、ジョンの愛車であるマスタングにに目をつけたロシアンマフィアのヨセフらに襲われ、車を奪われると同時に妻からの贈り物である犬まで殺されてしまう…。
怒りに震えるジョン…。
誰もが恐れる伝説の殺し屋の復讐劇が始まる…。
この映画はガラハッド小林、10回近く観ていると言っても過言ではない。ガラハッド小林の友人はおなじみマーリン北村を含め、ジョン・ウィック好きが多い。絶対殺すマン。絶対ヘッドショットするマン、JOHN WICKである。
この映画のウリは強さのほかに、何よりもスタイリッシュさ。
殺しにスタイリッシュを持ってくるセンスのよさ。車、キアヌ、ファッション、音楽全てがスタイリッシュ。
おまけに素晴らしい疾走感。
マトリックスよりも段違いでよい。
キアヌリーブス素晴らしいと思わせてくれる。
映像の良さだけではなく、ストーリーもなかなかよい。殺し屋たちの上下関係、特にマーカスとの友情も見て取れてGOOD
キアヌの銃の構え方もキュンキュンするぜ。
本当にこの映画、素晴らしい。
ガラハッド小林の10本の指に入ります。
是非ご覧あれ!
ハングオーバー2な旅行記 part2
そんなわけで今回はハングオーバー2ばりのHIPでHOP、WOLFでPACK!!
な元同僚の野郎4人組でのタイ旅行、事件編について語りたいと思う。
登場人物は
ハングオーバー的にはアラン役。
ガラハッド小林!
例えるとフィル。みなさんおなじみ
マーリン北村!
新キャラ。例えるとダグばりのマトモさ
コンスタン陳!
もう一人新キャラ。チャウばりに頭のおかしい最終兵器こと
エクスロリバー
エクスロリバーは職場でもなにかと事件を起こしてくれるある意味有能なのである。
ちなみにガラハッド小林的
ハングオーバー!!2 のレビュー
65点!!
皆さんご存知1の焼きまわし。金はかけたが肝心の中身はうすうす0.01ミリ。タイの観光映画といったとこだろうか。
見所はレディボーイの見事な二刀流といったところか。
2を見るなら1を3回観た方がいい。カルロスも出てるしね!
話を戻そう。
3月某日、4人の野郎は関西国際空港に降り立った。
エクスロリバー覚醒の時
航空機も好きなガラハッドは、A350に乗れるタイ航空をチョイスしたのだった。
紹介しよう、
エアバス A350はマスクオブゾロ思しき端正なマスクと、カールしたウイングレットが特徴の、最新世代航空機なのである。グラマラスなボディなので3-3-3の横9列座席でも比較的広い印象であった。
その機内、貧乏性なエクスロリバーはなんとしてでもビールが飲みたい。しかし彼は超絶シャイボーイ!ファイ!
お、オレンジジュース…
ビール頼まへんのかい!
オレンジジュースを不本意そうに飲むエクスロリバー。
一方ガラハッド小林はマーリン北村と"ジオストーム"を観ながら優雅にビールタイムを楽しんでいた。
後ろから突き刺さる熱い視線。
エクスロリバーの視線だ。
エクスロリバーはおきあがりこちらをむいている。
なかまにしますか?
しませんっ!!!
仕方なしにビールをわけるガラハッド小林、美味しそうに飲むエクスロリバー。
一気飲みかい!味わえよ
と多少イラつくがそこは円卓の騎士というもの。冷静沈着にジオストームを嗜む。
インド人エンジニアが宇宙へと投げ出された頃だろうか、後ろで揉めている気配
エクスロリバーだ!
よくわからないが話をまとめると
1.エクスロリバー、ビールが飲みたい。
2.CAさんが食事を聞きに来た。
3.CA:RICE or NOODLE?
4.エ:BEER!
5.CA:RICE or NOODLE?
以下繰り返し。
この簡単ステップだと思う。
お互い融通きかなすぎるよ
機内食はカレー。ココナッツ風味が本格的で美味しくいただけました。
しかしまた後ろで不穏な動き。
NOODLEを選んだエクスロリバーがそばを水に浸けている。
どうも飲料用のカップに入った水をコンビニ麺によくあるほぐし水と考えたらしい。
そんなこんなでタイ、バンコクに到着。
あー帰って来たとはエクスロリバーの弁。
彼にとってはここがホントのアナザースカイらしい。
次回こそ南国タイ、魅惑のクラビ編!
乞うご期待!
次回
じゃん負けで
最終兵器と
添い寝する
ガラハッド小林
レディプレイヤーワン講評 マーリン北村編
今日はガラハッド小林の唯一無二の親友、マーリン北村から素敵なメッセージが届いたので共有したい。
以下マーリン北村から皆様へのプレゼントである。
ガラハッド小林に頼まれたのでレディプレイヤーワンの感想をかいてみよう。
あとは少し個人的な考察を。
一言でいえば「1つの完成した映画」といったところ。ストーリー、映像、世界観、いずれも高いクオリティでまとまっている。批判的な声といえば、ストーリーが面白くないというぐらいしか聞かない。これについては考察で述べよう。
1番のウリである様々な作品のキャラクター要素はもちろん、実際2045年には現実になっているかもしれないと感じさせる近未来の世界観が観客を映画の中に引きずり込んでくれる。
登場人物も「現実は冴えないがゲーム世界では凄腕プレイヤー」や「有名プレイヤーだが現実は11歳の少年」などオンラインの世界を活かした魅力的なものばかりで、「自分だったらどんな風にプレイするだろうか?」と思わせてくれる。このあたりはまさに「レディプレイヤーワン」の名前を冠するだけはあるといったところ。
オンラインと現実の2つの世界による問題点も表現されており(登場人物もそのあたりで苦悩するわけだが)、色々考えさせられるところも多い。
そのような意味ではすべての世代の人々にオススメできる映画だろう。きっと10年後、20年後の自分が見てみれば、また違う楽しみ方ができると思える。
もしかしたら2045年にはこの映画を見なくても「現実」で体験できるかもしれないが…
さてここで上で少し語った「ストーリーが面白くない」という批判について考察したいと思う。
実際映画のストーリーはキャラクター含め単純ではある。主人公は「現実は冴えないがゲーム世界では凄腕プレイヤー」でストーリーの中で恋人を含めた仲間との絆を深めていきつつ、ゲームの世界を支配しようとする「悪い」会社を仲間とともに打倒し世界を守る。
誰かが裏切る事もないし、主人公には基本的には追い風しか吹いていないとも言える。もちろん主人公にも悩ましい現実やそれと向き合わなかったが故の子供っぽさはあるが、これらは物語の中で主人公を成長させる要素でしかなく、ある種引き立て役といっていい。
こうやって書いてみると、王道も王道でどんでん返しも特にない。実際幾らか映画の鑑賞中に先読みできる展開もあった。
ただこういった点を批判するのは2つのポイントで間違っていると思う。
1つ目は純粋に物語の起伏がそれ自体の面白さを決めるのではないということ。少し考えてみてほしい。この映画で主人公がゲームの世界を救ったものの、現実は苦しいままだったら?、仲間の誰かが敵の一員で裏切ったりしたら?
その映画は面白いだろうか?
映画という時間制限の中にまとめるのも難しいだろうが、そもそもそういった意外性をこの映画に求めるのは間違いだ。
この映画の面白さは期待通りに事が進むという安心感にある。
もちろん敵としてメカゴジラが出てきた場面ではハラハラする。しかし心の底でこう思ってもいる。
「きっと倒せる」
こういうのは小さい頃の戦隊モノなんかを見ていた頃の気持ちと一緒だ。
さあここで2つ目のポイントにつながる。
こういった感情を最も懐きそうなキャラクターは誰だろうか?
そうゲームの創作者、ハリデーだ。
僕はこの映画の中心はハリデーだと思っている。それはゲームを作ったからという設定的なものではない。
この映画はハリデーの見たいものなのだ。
そう考えてみると新たに見えてくるものもある。
まずはハリデーという人物を考えてみよう。
彼は映画の中でも言っているし、見ればわかるが、人付き合いが苦手で1人で色んなゲームや映画を楽しむのが好きな人だ。しかも自分独自の楽しみ方で。つまりコミュ力がない生粋のオタクなのだ。
しかし彼は親友であるモローと出会い、映画の舞台となるオアシスというゲーム世界を生み出す。これもハリデーの言葉だが、オアシスなら他人ともっと仲良くなれると思ったのだ。性別、年齢、物理的な距離、そういったものとは無関係に関わり合える世界が彼は欲しかった。
しかし現実は甘くない。オアシスを維持するには商業的な考えが必要になる。(維持費がそもそもいるだろうし)
その事を親友のモローは理解していたが、ハリデーはオアシスが金儲けのための世界になるのがどうしても嫌だった。そしてモローをオアシスの運営から外してしまう。
このことをハリデーは映画の中でも1番悔やんでいる(好きな脈アリの女性に告白できなかったことよりも!)し、実際これがかなり悪手だと思う。なぜなら実際ある程度金が必要だからだ。モローが味方のままならその辺りをうまい具合に調節してハリデーの理想の世界を守ってくれたかもしれないが、映画の中ではIOIという企業がしっかりと金儲けに利用してしまっている。
つまりハリデーは子供だったのだ。妥協できずに親友と喧嘩して、そのまま仲直りできずに死んでしまった。しかも親友と喧嘩してまで守りたかった世界は金儲けに利用されようとしている。
だから自分が死んだ後にオアシスを守ってくれる人を求めてイースターエッグを仕込むことで物語が始まる。
こういったハリデーの性格を通すと主人公であるウェイドの王道さも納得だろう。要はウェイドはハリデーの理想だ。
子供心を忘れず、仲間に恵まれ、恋人にも勇気を出して告白できる!
そんなウェイドこそがまさにハリデーのなりたかった人間であり、オアシスを託すにふさわしい人間なのだ。
こう見るとウェイドとハリデーがオアシスで出会うシーンは非常に深い。
ハリデーは「理想の世界を欲したけれど、現実をないがしろにしてはいけないと気づいた」という。これは親友よりオアシスを優先したことをはじめとしてハリデー自身の後悔を表している。
そして実際ウェイドは現実から逃れるためにオアシスをやっている。現実に友人はいない(少なくとも映画にはオアシスを通さない友人は登場しない)し、恋人になるサマンサからは遊びでやってるんじゃないと怒られるシーンもある。
ハリデーはウェイドに自分と同じ過ちをしないで欲しかったのだ。
オアシスは楽しいが、それは現実の友人や家族があってこそだと。
そういったアドバイスや仲間たちとの関係の中でウェイドは成長し、真にハリデーの理想たる人物となるのがこの映画だと思う。
長くなってしまったが、2つ目のポイント。
この映画を楽しめるかどうかは、どれがけハリデーに共感できるか、だ。
面白くないという人たちはきっとハリデーの気持ちがわからない人間なのだ。
そういう意味でも確かにオタク向けな映画かもしれない。ガンダムやゴジラが好きなだけじゃなく内面もオタク気質であるとより楽しめるのだ。
考えてみればハリデーはもっと上手くやる事もできただろう。素直にモローに謝ってもう一度一緒にオアシスを守ってもらえばいい。ただハリデーにはできなかった。何故かは語られないが、モローに申し訳なくて合わせる顔がないとも言えるし、僕としてはきっと「なんて声をかければいいかわからなかった」なんてハリデーなら言うと思う。それぐらいハリデーは不器用なんだ。
そういうところに共感できるとこの映画はすごく楽しい。
オタク(最近は広い意味で使われてあんまりハリデーみたいな人はいないかもしれないが)はある種、孤独なものだ。
そもそもが他人と違う感性なのか、そういう風になってしまうのかわからないが、1つの作品に深く入れ込んだり、ゲームなんかは他人と違う遊び方をしてしまう(レースを逆走したり、マップをくまなく探したり!)。
そして多くの場合、そういった部分は理解されない。だからこそオタクはオタク同士で集う。
最近はネットのおかげで自分の仲間を見つけるのは昔よりきっと簡単だろうけど、そういった孤独に覚えのある人はたくさんいると思う。
そういう人にこそ、この映画はオススメなのかもしれない。
マーリン北村